突き抜ける風俗逃避行【第3章】

貯金は全て慈善団体に寄付した。
家賃12.5万円のマンションも解約した。
もちろん各ライフラインや携帯電話も止めた。

文字通り私は裸一貫だった。

まず私は歩いた。
何も考えず、いや思考を支配する彼女の事を考えない様に必死に歩き続けた。
足の疲れも、膝の痛みも、喉の渇きすら忘れ歩き続けたのだ。

あれから何日くらい経ったろうか。
いくつの山を越えただろうか。
とある岩山の水場に辿り着いた。

周りには木の実がたわわに実っており、食べるものには困りそうにない。
雨風がしのげ、足を伸ばして寝られる洞窟もある。
今の日本に所有者のいない土地は無いと言われているが、舗装された道も無いこんな場所に誰も来ないだろう。

しばらくここで過ごし、彼女の思いでを時間をかけて忘れよう。
仙台のデリヘルの事も考えなくていいし、そもそも利用すらできない状況だ。
見なくていい物、聞かなくていい事、知らなくていい事、全てが遮断された場所で自分と向き合おう。

そんな矢先に想像もしない事が起こった...

第4章に続く...